オンライン商談ツールとは、インターネット上で行う商談、いわゆるインサイドセールスをさまざまな機能でサポートするサービスです。Web会議システム以上に「商談(営業)すること」に特化しています。
「対面営業がやりづらい今、保険営業で結果を出すためによいツールを使いたい」
「ZoomやSkypeより効率よく商談ができるツールはないかな」
上記について検討中の人は、一度オンライン商談ツールの導入を検討してはいかがでしょうか。
当記事では保険営業がオンライン商談ツールを使うメリットや使うときの注意点、さらにFP女子のよくばり会議がおすすめするツールを解説します。
Contents
保険営業がオンライン商談ツールを使う4つのメリット
保険営業がオンライン商談ツールを導入することには、さまざまなメリットがあります。まずはオンライン商談ツールにも大体は付いている、基本機能をみていきましょう。
基本機能 | 概要やメリット |
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名刺交換機能 | ・名刺情報をデータ化して交換できる ・オンライン商談でもアイスブレイクができる |
顧客からのアクセスの簡素化 | ・原則として顧客側は、アプリインストールやアカウント作成が必要ない ・URL接続なら、顧客は送ったURLをクリックするだけでアクセスできる ・ナンバー接続なら、連絡先を知らない新規顧客でも接続できる |
トークスクリプト | ・営業側にのみ表示されるデジタルカンペ機能が使える ・システム内で複数人と共有できる |
画面共有・資料共有 | ・商談相手とPC画面や資料を共有できる |
さらに上記の機能がもたらす、保険営業にとって嬉しい4つのメリットについて解説します。
顧客との信頼関係構築やサービス成約につながりやすい
オンライン商談ツールによって業務を効率化できれば、お客様との信頼関係が構築しやすかったり、サービス成約につながりやすくなったりが期待できます。
メリットの具体的な内容は次のとおりです。
- 遠方の顧客ともアポイントメントが取りやすい
- オンライン上で契約申し込みや書類提出に対応できる
- 削ることができた移動時間の分だけ商談や新規顧客開拓の予定を追加できる
- 顧客側は自宅やカフェなどから気軽につなげるので、心理的ハードルが下がりやすい
- 通話状態からすぐにオンライン商談に移行できる(ここぞというタイミングで商談やサービス説明に移れる) など
商談数の増加、商圏範囲の拡大、およびスピーディな対応によるお客様の負担減などが挙げられます。
金銭的コストや時間的コストが削減できる
オンライン商談ツールを使えば、対面営業でネックだった商談場所を押さえる手間や移動・通勤時間を削減できます。その分だけ交通費や宿泊費、出張費なども少なくできるでしょう。経費の精算作業も発生しません。
また保険商品の情報や契約の流れなどの資料を電子データにできれば、印刷作業やその他の事務作業にかかる人件費(残業代含む)や消耗品費も抑えられます。
会社全体の営業力アップにつながる
対面商談は本来、保険営業担当と顧客との間のみで行われるクローズドなものです。ナレッジ・ノウハウが共有しづらく、会社全体の営業力アップという面では、あまり効率的ではありませんでした。
しかしツールを利用したオンライン商談なら、商談内容を録画・録音して残せます。ベテラン営業担当のセールストークやクロージング技術を、いつでも確認・共有が可能です。後輩指導や新人育成の教材としてぴったりではないでしょうか。
また逆に新人の営業記録を残しておくことで、先輩から新人へフィードバックできたり、今後のための分析・改善策立案に利用したりなども可能です。
時短勤務や在宅業務にも対応しやすい
インサイドセールスの仕事は、子育て中の人や時短勤務中の人でも比較的両立しやすいと言われていますが、オンライン商談ツールを利用すればさらに両立がしやすくなります。
業務の効率化によって家で行う準備作業の時間が削減できたり、テレワーク化によって時間のコントロールやりやすくなったりなどの理由が挙げられます。
事前に知っておきたいオンライン商談ツールの注意点
オンライン商談ツールを導入する際は、「ツールに頼りすぎないこと」や「通信環境を整備すること」、「導入前に周りに相談しておくこと」の3つの注意点を押さえておきましょう。
ツールの力ではなく自分の力が大切だと肝に銘じる
オンライン商談ツールは保険営業にとって心強い味方ですが、あくまで補助ツールです。オンライン商談は雰囲気や人柄が相手に伝わりにくい分、お客様との信頼関係が対面営業より築きにくい点は変わりません。
形が目に見えない保険という商品を扱う保険営業にとって、「この人からなら買ってもよいかも」と思ってもらえる信頼を得られるかは重要なポイント。
ツールに頼りすぎて、自分のスキルや身だしなみを見直さなかったり、商談の準備を怠ったりなどがないように気をつけましょう。
良好な通信環境や利用スペースを確保すること
オンライン商談をスムーズに行うには、音声や映像が乱れない良好な通信環境が必要です。通信環境の悪いと商談が進まないばかりか、音声や映像の乱れによってお客様にストレスを与えることになるでしょう。
また通信環境がよくても、「オフィスに人が多く集中できない」や「カフェだと声が出せないし守秘義務が心配」など、物理的な問題が発生するケースがあります。
使われていない会議室やサテライトオフィス、自宅の誰も入ってこない部屋などを用意しておく配慮が必要です。
導入前には顧客や職場の人への事前相談を行うこと
自社がこれまでにオンライン商談ツールを利用していなかったときは、お客様や他の営業マンから反発が来る可能性があります。
導入時の混乱を避けるためには、お客様や上司へ事前に相談を入れておき、なおかつスムーズに導入できるように以下のことを進めることをおすすめします。
- マニュアル作成や操作研修をメーカーと協力して行う
- 「今月は5本の商談をオンラインで」といった段階的な導入を行う
- 顧客側に負担がかからないツールの選定や正しい説明を行う など
FP女子会議が比較検討!保険営業におすすめのオンライン商談ツール4選
「オンライン商談ツールに興味が湧いたけど、どのツールを選べばいいのかわからない……」
そんな担当者向けに今回、FP女子のよくばり会議が各オンライン商談サービスを比較検討し、「保険営業におすすめのサービス」を厳選しました。
比較にあたり設定した基準は次のとおりです。
オンライン商談ツールの比較ポイント | 概要 |
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商談サポートの充実度 | ・どのような機能が付いているのか ・保険営業にぴったりのツールか |
料金 | ・利用頻度や自社の規模に合う料金設定か ・対費用効果に見合った料金設定か |
音質・画質 | ・ストレスなく商談が進められるか ・基本的な音質・画質は問題ないか |
さらに今回は「保険営業向け」にフォーカスを当て、お客様にとっても安心してお使いいただけるよう、以下のポイントにも注目しました。
- 保険関係の会社や有名企業への導入事例・実績があること
- セキュリティが強いことや信頼・安心できる運営元であること
- 顧客側がアプリインストールやアカウント作成をする必要がないこと
以上を踏まえて比較した上で、おすすめの商談ツールを4つ紹介します。
※対応ブラウザについては、原則として最新版を推奨しています。
ベルフェイス(bellFace)|ベルフェイス株式会社
「ベルフェイス(bellFace)」は導入実績3000社以上を誇る、業界最大手というべきオンライン商談ツールです。特徴をみていきましょう。
【ベルフェイスの特徴】
- 録画した営業トークを自動でテキスト化できる
- 明るさ・外見の調整を自動で行う「ビューティー機能」を搭載している
- 営業担当と顧客がお互いの資料を操作できる「シンクロプレゼンテーション機能」を搭載している
- 電子契約サービス「クラウドサイン」やチャットツール「Slack」などと連携できる
- ISO27001(ISMS)を取得している など
さまざまなサービスとの連携や、お客様とのインタラクティブなコミュニケーション機能など、保険営業にとって嬉しい機能が満載です。
2021年9月現在では無料トライアルは終了しているため、利用してから決めたい場合は担当者にお問い合わせください。
基本情報 | 概要 |
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主な導入事例 | ・チューリッヒ生命保険株式会社 ・SBI日本少額短期保険株式会社 |
利用料金 | 初期費用、月額ともに見積もりが必要 |
契約期間 | 1年~ |
対応ブラウザ | Chrome、Chromium Edge |
公式URL | https://bell-face.com/ |
ビデオトーク|NTTコム オンライン マーケティング・ソリューション株式会社
「ビデオトーク」は、日本の通信業最大手NTTグループが提供するオンライン商談ツールです。特徴をみていきましょう。
【ビデオトークの特徴】
- 複数通話機能が使える
- 通話中の顧客が撮影したスマホの写真を送信できる
- こちら側で顧客の代わりにスマホ映像をスクリーンショットできる
- 顧客の携帯電話番号にSNSでURLを送信することでビデオ通話をスタートできる
- 通話終了後の画面カスタマイズによって顧客満足度調査のアンケートに誘導できる など
「スマートフォンでの商談」で使えるユニークな機能が揃っているため、PC環境が整備されていないお客様との商談に利用しやすいツールといえます。
2021年9月現在では、2週間の無料トライアルを受け付けています。
基本情報 | 概要 |
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主な導入事例 | ・あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 ・野村不動産アーバンネット株式会社 |
利用料金 | 初期費用、月額ともに見積もりが必要 |
契約期間 | 1年~ |
対応ブラウザ | Chrome、Firefox、Microsoft Edge、Safari |
公式URL | https://www.nttcoms.com/service/videotalk/ |
B-Room|株式会社Bloom Act(ブルームアクト)
「B-Room」は導入実績500社以上を誇る、「オンラインでの配信映像や音声の高品質化」にフォーカスしたオンライン商談ツールです。特徴をみていきます。
【B-Roomの特徴】
- 最大4拠点から同時接続できる
- リマインドメールの自動再送信する機能が搭載されている
- デバイスや端末に合わせて最適な通信方式で自動接続する
- 動画コンテンツの視聴環境に合わせて自動で通信を最適化するため、映像や音声が途切れづらい(アダプティブ・ビットレート)
- ISO27001(ISMS)を取得している など
B-Roomならお客様へ表情や音声がはっきり伝わりやすいので、より対面商談に近い感覚での商談を可能します。
※2021年9月時点では無料トライアルは行っていません。
基本情報 | 概要 |
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主な導入事例 | ・ジャパン少額短期保険株式会社 ・大和ハウス工業株式会社 |
利用料金 | ・初期費用0円 ・1ルーム35,000円~ ・3ルーム以上、20ルーム以上、100ルーム以上で割引 |
契約期間 | 1年~ |
対応ブラウザ | Chrome Microsoft Edge、Firefox、Safari |
公式URL | https://www.broom-online.jp/ |
V-CUBEセールスプラス|株式会社ブイキューブ
「V-CUBE セールスプラス」は、東証一部上場である株式会社ブイキューブが提供しているオンライン商談ツールです。特徴をみていきましょう。
【V-CUBEの特徴】
- 対応ブラウザの数が多い
- 同社にてZoomの導入サポートが受けられる
- 商談記録や議事録を顧客側にリアルタイムで公開できる
- マニュアルなしで利用できるシンプルなUIと操作感を持っている
- 商談ダッシュボード機能でさまざまなブラウザから手軽に参加できる など
今回紹介した他のオンライン商談ツールでは対応していないInternet Explorer 11にも対応するなど、対応ブラウザの広さがお客様にとって嬉しいポイントです。
※2021年9月現在では、30日間の無料トライアルを利用できます。
基本情報 | 概要 |
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主な導入企業 | ・株式会社ビズリーチ ・株式会社りそなホールディングス |
利用料金 | ・初期費用49,500円(税込み) ・IDが1つあたり7,700円(5IDからの契約なので月額38,500円~,それぞれ税込み) |
契約期間 | 1ヶ月~(半年、◯年間以上などの長期契約で割引あり) |
対応ブラウザ | Chrome、Firefox、Microsoft Edge、Internet Explorer 11、Safari |
公式URL | https://jp.vcube.com/service/sales-plus |
まとめ
保険営業にとって、オンライン商談ツールは心強い味方になることを解説してきました。今回の記事のポイントを整理します。
- Web会議システム以上に業務効率化やコスト削減につながる
- 会社全体の営業力アップも見込める
- あくまで補助ツールであると認識する、よい通信環境を確保するなどの注意点がある
- おすすめはベルフェイス、ビデオトーク、B-Room、V-CUBEセールストークの4つ
あなたにぴったりのオンライン商談ツールが見つかれば、お客様との信頼関係の構築がスムーズになります。オンライン商談にお悩みの場合は、一度導入を検討してはいかがでしょうか。